DX戦略・経営ビジョン
MANAGEMENT VISION1.経営ビジョン及びビジネスモデルの方向性
社会福祉法人善仁会は、介護保険事業および障害福祉事業を両輪とした地域密着型の社会福祉法人として、高齢者・障害者双方に対する包括的な福祉サービスを提供してきた。
一方で、人口減少・人材不足の深刻化、社会保障制度の改定、災害リスクの増大など、事業環境は構造的な変化の局面にある。
このような環境下において、善仁会は
「人の専門性を最大限に活かし、デジタル技術によって持続可能な地域福祉を実現する法人」
への転換を経営ビジョンとして掲げる。
具体的には、従来の人的労働依存型・経験依存型の運営モデルから脱却し、ICTやデータを活用した 科学的根拠に基づく支援・経営(データドリブン福祉経営) を実装することで、
- 人材不足下でもサービス品質を維持・向上できる事業モデル
- 制度改定に柔軟に対応できる経営基盤
- 地域にとって不可欠な福祉インフラとしての持続性
を確立することを目指す。
また、障害福祉事業における比較的高い付加価値・収益性を成長エンジンとし、その成果を介護保険事業の持続性確保に活用する「事業間補完型ビジネスモデル」へ進化させていく。
DX STRATEGY2.DX戦略
善仁会のDXは、単なるIT導入ではなく、事業・組織・人材の変革を伴う経営改革として位置付けている。
DX戦略の目的は以下の3点である。
- 人材不足への対応と業務の持続可能性確保
- 科学的根拠に基づく支援・経営の実現
- 制度改定・環境変化に強い経営体質の構築
これを実現するため、以下の3つの柱をDX戦略の中核とする。
(1)業務DX(省人化・標準化)
- AI音声記録、見守りセンサー等のICTを活用し、記録業務・夜勤業務・見守り業務の効率化を図る
- 属人的な業務プロセスを見直し、標準化・再現性の高い業務運営へ転換する
(2)データDX(科学的介護・福祉)
- 介護・障害福祉に関する支援記録、事故・苦情、稼働状況等のデータを統合
- 科学的介護(LIFE等)への対応を進め、制度上の加算取得を確実なものとする
- 経験や勘に依存しない、データに基づく支援改善サイクルを確立する
(3)経営DX(意思決定の高度化)
- 稼働率、人件費率、事故件数、満足度等の経営指標を可視化
- 月次の経営会議・戦略会議において、データに基づく意思決定を行う体制へ移行する
IT SYSTEM3.DX戦略を実現するためのITシステム整備
現在、善仁会では以下のICTを導入している。
- AI音声記録システム
- 見守りセンサー(体動・呼吸・睡眠等)
- 介護・支援記録システム
- 事故・苦情管理の電子化
今後は、これら既存システムを有効活用しつつ、以下の段階的整備を行う。
12か月以内
- 各事業所で分散管理されているデータをクラウド上で統合
- 稼働率、人件費率、事故件数等を可視化するダッシュボードを構築
- 科学的介護データ提出(LIFE等)に対応可能な基盤を整備
36か月以内
- 介護・障害福祉データの完全統合
- 自動集計・分析による現場と経営のリアルタイム連携
- データに基づく支援改善・経営改善の定着
なお、過度なスクラッチ開発は行わず、既存SaaSや補助金の活用を前提とした現実的かつ継続可能なIT整備を基本方針とする。
ORGANIZATION & HUMAN RESOURCES4.DX戦略を推進するための組織体制・人材育成
推進体制
- 経営層をDX推進責任者とし、DXを経営課題として位置付ける
- ICT、介護、障害福祉、財務、人材育成部門からなる横断的DX推進チームを設置
- 各事業所に現場DXリーダーを配置し、現場定着と改善提案を担わせる
人材育成
- 外部の専門講師やeラーニング等を活用し、全職員を対象に生成AI基礎研修を実施
- 管理職に対しては、生成AIパスポート取得に向けた研修やデータ活用等に関する研修を重点的に実施
- 外国人材や若手職員をDX活用の担い手として育成し、多様な人材が活躍できる組織を構築する
DXを特定部門の業務に限定せず、全職員が関与する全社的な取り組みとして推進する。
KEY PERFORMANCE INDICATORS5.成果指標(KPI)
DXの進捗および成果を測定するため、以下の指標を設定し、定期的にモニタリングを行う。
経営指標
DX進捗指標
人材・品質指標
DX DECLARATIONDX認定に向けた宣言
社会福祉法人善仁会は、デジタル技術を活用して人材不足・制度変化といった社会課題に正面から向き合い、
地域にとって不可欠な福祉インフラとしての役割を果たし続けるため、DXを経営の中核に据えて推進していく。
社会福祉法人善仁会
理事長